詩仙堂は庭と建物の関係を考察するのに最も適している歴史建築物です。南面3室を取り、庭の中に居るかの如き室内です。庇が深いため庇の下端が風景を切り取り奥深い庭として心の広がりを表しているかのようです。
丈山は、家康に仕え武勲をたてただけでなく、平素から読書に親しみとくに詩を好みました。三十三歳で隠退後は藤原惺窩について朱子学をおさめ、駿河清見寺の説心和尚に禅を学び、五十九歳で詩仙堂を造営し、没するまでの三十余年を、清貧の中に聖賢の教えを自分の勤めとし、詩や書や作庭に寝食を忘れてこれを楽しんだ風雅な文化人でもありました。
詩仙堂URL
日本の空間美学→Cucania,inc.